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('A`) 麻雀で対決するようです

〜1〜

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]2008/10/21(火) 22:19:07.16 ID:Q3tf7FJw0
 


(ボ^ω^) 「姫! お迎えにあがりましたぞ!」


 黒いローブを纏った男が一人、ビロード敷きの床を中央に向かって駆けて行く。
 その先、玉座でうな垂れていた女性は、パッと顔を上げて男を見た。


ζ(゚ー゚*ζ 「ああ……来てくれたのですね、ボーン!」


 カラダに走ったスピリチュアルな感覚に任せ、二人はひしと抱き合った。
 手を取り合って玉座の間から逃げ出そうとするも、
 その入口からは、鎧兜を身に着け、槍を持った番兵が次々に押し寄せてくるのが見えた。


ζ(゚、゚;ζ 「ああ……」

(ボ^ω^) 「姫、ここは私にお任せを!」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]2008/10/21(火) 22:20:01.67 ID:Q3tf7FJw0
 
 彼が呪文を詠唱すると、襲いくる兵士たちと男の間の空間が歪み、
 そこから巨大な怪物が姿を現した。


(ボ ゚ω゚) 「出でよクロール・ドラゴン!! 我に力を!!」


ガッシ! ボカ!

「ギャッ」

「グッワ」

「キャーやめて」

 http://blog-imgs-21.fc2.com/o/w/a/owatalife/odai2.jpg


 異界より召喚されたその生物は、
 鋼のような装甲に覆われた、ムカデのような形状のモンスターだった。
 彼らを黒光りするその背に乗せると、向かってくる兵士を次々と蹴散らしながら、石造りの廊下を滑走する。

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]2008/10/21(火) 22:21:36.07 ID:Q3tf7FJw0
 
(ボ^ω^) 「参りましょうぞ姫wwwwwどこどこまでもwwwww」

ζ(゚ー゚*ζ 「チガウ……あなたは今までの魔導師とは決定的に違うわ」

(ボ^ω^) 「いざwwwww我らの愛の巣へwwwwwww」

ζ(゚ー゚*ζ 「あ〜マッハお腹空いたし♪」


 城をあとにした二人の姿は、朝もやの立ち込める森の中へと消えていったのだった……。




                ハリー・ボーン 〜切ナイ魔法物語〜
 
                        The end

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]2008/10/21(火) 22:22:42.21 ID:Q3tf7FJw0
 
〜 〜 〜


( ´ω`) 「ふあ〜……あっふう〜〜〜〜〜〜〜〜ん」


 映画館から外に出ると、強い日差しに目を細める。
 ブーンは大きく伸びをしたあと、
 目をこすりこすり、後ろからついて出てきた二人のほうへ振り返った。


( うω^) 「いやー、心地良いひとときでしたお……おっおっお」

ξ#゚听)ξ 「……ほんっっっっともう。 呆れるくらいよく寝てたわね」

(;'A`) 「1500円払って椅子で二時間寝るくらいなら、ネカフェのほうがマシだろうに……」

ξ゚听)ξ 「ホントだよ。 ブーンが観たいっていうから付き合ってあげたのにさ」

( ^ω^) 「おっおっ……お昼食べたあとだからお。 タイミングが良すぎたお」

(;'A`) 「タイミング、悪かった、とは言わないんだ」

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]2008/10/21(火) 22:24:18.62 ID:Q3tf7FJw0
 
 のどかな土曜日の午後、彼ら三人は連れ立ってテクテク歩きだす。
 ショッピング街のメインストリートは活気に溢れていた。


('A`) 「でもまあ、面白かったからいいか」

ξ゚听)ξ 「ハリウッドと日本のコラボがグラミーでスイーツだったわねー」

('A`) 「そうだな……。 主演のデレはヒロインだけあって、さすがにかわいかったな」

( ^ω^) 「お? そんな事言っていいのかお?」

(;'A`) 「え?」

ξ゚ー゚)ξ 「ふっふー。 そうよ、どこで誰が聞いてるか……」

(;'A`)  ナ、エエ? ウウ……

ξ゚听)ξ 「さっ! ではでは早いとこ、本来の用事を済ませちゃいましょ!」


 その言葉を合図に、ドクオの足がぴたっと止まる。


('A`) 「……マジで行くの?」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]2008/10/21(火) 22:25:23.48 ID:Q3tf7FJw0
 
( ^ω^) 「お? 何をいまさら」

ξ゚听)ξ 「と────ぜんじゃない」

('A`) 「……ほんなこつ?」

( ^ω^) 「マジもウソもへったくれもないお」

ξ゚听)ξ 「いまさら、何を怖気づいてんのよぅ」

(|||'A`) 「いや、だってさ、やっぱその……」


 ドクオは立ち止まって下を向き、もじもじしながら小声で呟く。
 キモい動作だった。


('A`) 「今日は方角というか、風向きが悪いというか……」

(; ^ω^) 「汗が出るくらい快晴だお」

Σ(|||'A`) 「いやその、星の位置が……あっ」

ξ゚−゚)ξ 「……」


 ごねるドクオのよれよれの袖元を、ツンが両の手できゅっと掴む。

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]2008/10/21(火) 22:25:59.23 ID:Q3tf7FJw0
 
Σ(*'A`) 「ちょ、あ、え、ツンちゃ……」

( ^ω^) 「……」


 ぐいっ。
 もう片方の袖を、ブーンが。


Σ(;'A`) 「あ……げっ」

( ^ω^) 「捕獲成功」

ξ゚听)ξ9m 「れっつごー!!!」

(;'A`) 「ああっ! そんな、後生です、ひえええ……」


 二人に引き摺られるようにして、
 彼の姿は近くの洋服店へと消えていったのだった。


                − ('A`) 麻雀で対決するようです −

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]2008/10/21(火) 22:27:17.29 ID:Q3tf7FJw0
 
〜 〜 〜
 
 この話は短編ですが、
 ブーン系小説グループさんにまとめられている
 ”( ^ω^)ブーンは下手なりに麻雀が大好きなようです”
 という作品の続きにもあたります。

 内容はリンクしていますが、前作を読まなくともわかるよう書いたつもりです。
 ただし、麻雀の基本的な知識がないと楽しめない部分が多々ありますので御了承ください。
 時間の関係上一度に投下できませんが、お暇な人はこれから三日ほどお付き合い戴けたらと。

 前作のまとめはこちら。
 http://boonnovel.g.hatena.ne.jp/bbs/181?mode=tree
 携帯用に区切ったまとめも、もしよかったらどーぞ。
 http://owatalife.blog122.fc2.com/blog-entry-392.html
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]2008/10/21(火) 22:29:03.80 ID:Q3tf7FJw0
 
●簡単なあらすじ

( ^ω^)ノ おいすー! ブーンだお!

 麻雀好きな僕は、麻雀仲間であるぃょぅ君の知り合いで、
 工学部のシャキン先輩と知り合うことになったんだお。

 大学の同じゼミ生で、ネットゲームで麻雀を覚えたツンと、親友のドクオを引き連れて、
 先輩の兄貴がマスターを務める雀荘”バーボンハウス”へ向かったお。
 初めての雀荘体験だお。

 クリスマスの日、フリーの常連客で先輩と同じ学部生のクーとも対局し、
 僕の麻雀ネットワークは広がりを見せたお。

 君も一局どうかお? もちろん手加減はなしだお!


※この作品は必ずしも万人向けとは言えない内容です。
  麻雀の基本的な知識があること前提で読まれることをお薦めします。

  確固たる麻雀理論を下地に書かれたものではありません。
  牌効率・技術面に不整合や矛盾が存在するかも知れませんが、御了承ください。
  点数などが間違っていた場合は、指摘していただけると幸いです。
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]2008/10/21(火) 22:29:51.28 ID:Q3tf7FJw0
 
●登場人物紹介

( ^ω^)ブーン。 大学生。
  雀力としては、テンパネの計算をよく間違うようなレベル。 70符以降はわからない。

('A`) ドクオ。 ブーンの親友。
  麻雀中はポーカーフェイス、ダマ主体のスナイパー。 守備型。

ξ゚听)ξ ツンデレ。 ブーン達と同じゼミの同級生。 ネットのゲームで麻雀を覚える。
  辛うじて役がわかる程度の初心者だが、基本はできており、ブーンのレベルと大差ない。

(´・ω・`)ショボン。 工学部。 雀荘『 バーボンハウス 』の常連で、マスターの弟。
  臨機応変な立ち回りを見せる万能型。

川 ゚ -゚) クー。 工学部。 雀荘『 バーボンハウス 』フリー常連客。
  ロジカルかつ強い。 ショボンに比べると多少攻撃型。


(`・ω・´)シャキン。 雀荘『 バーボンハウス 』マスター。

( ><)稚内くん。 雀荘『 バーボンハウス 』メンバー。

(=゚ω゚)ノ ( ´∀`) ( ゚∀゚) その他の友達。

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